「てき(す)とーずオビ」
ふたり姉弟の、弟は信介「姉ちゃん、この本なに?」と言う。
「オビびってんじゃないわよ」と言う姉が窓歌。
「びびってないし、そこ、お付けても丁寧になんないよ」
「あたしにはオビビッてきてるから、いいの」
やけに自信満々な姉に「ちょオビみょう」という弟。
そんなふたりが過ごす、てきとーの(す)べるせかい。
(『てきとーの(す)べるせかい』帯分より抜粋)
『てきとーの(す)べるせかい』
著者:言村律広
発行:雲上回廊
頒布:第十八回「文学フリマ」D-05 雲上回廊
日程:2014年5月5日(祝月)
価格:800円
判型:A6(文庫本)
頁数:204ページ
部数:50部
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@kotrit @unjyoukairou 言村律広『てきとーの(す)べるせかい』読了しました。これは傑作ですね。とくに書き下ろしの「てき(す)とーずないのだが」が良かったです。
— yoakero(東京) (@yoakero) 2014, 5月 10
言村律広『てきとーの(す)べるせかい』。文フリ戦利品。テキストを身も蓋もなくてきとーに並べて繋げた12篇の掌編と、書き下ろしの1つの短編。この短編がすごく良かったです。
— yoakero(東京) (@yoakero) 2014, 5月 10
言村律広『てきとーの(す)べるせかい』。12篇の掌編は、物語要素がほぼなくて、言葉遊びを中心とした実験的作風なのですが、最後の書き下ろし短編だけは違います。短編では、実験的作風を引き継ぎつつ、12篇の掌編全てをひとつの物語で語り直すという荒業をやってのけています。
— yoakero(東京) (@yoakero) 2014, 5月 10
言村律広『てきとーの(す)べるせかい』。掌編連作のハッピーエンドから、地続きで書き下ろしが始まる構成とか、美少女ゲームのトゥルーエンドっぽくて最高ですよ。友達の協力を得てから、ヒロイン(姉)ルートに入るというね……!
— yoakero(東京) (@yoakero) 2014, 5月 10
あと、テキストが「身も蓋もなく」「てきとーに繋がれる」ことの象徴が「姉」であることとか、その姉が消失すると物語的になってしまうこととか、テキスト上で実際に起こっていることを書いたからノンフィクションだと言い切るところとか、あと他にも好きなところは色々あるんですが、語りきれない。
— yoakero(東京) (@yoakero) 2014, 5月 10
てき(す)とーずに対する愛を語ってる人が多いなあ。わ、私も前から好きだって言ってるんだからね!あの言村くんらしい飄々とした語り口がいい。
— 伊藤鳥子8/10モジノオトカフェ (@itoh_torico) 2014, 5月 10
『てきとーの(す)べるせかい』読了。私はSFと読んだ。ぐるっと捻ってくるっとまわって「大丈夫かしら……」と思いながら読み進めて、最後はなんとまあ華麗な着地。いいもの読めてよかったです。あと、なんとなく東城和実『黒いチューリップ』が読みたくなった(手元には無い)。
— 佐藤こおり.txt (@ice03g) 2014, 5月 20
言村律広『てきとーの(す)べるせかい』読了。いやーまずタイトルがいいですよね、タイトル。基本的な内容は姉である窓歌と弟の信介の、ゆるーいやりとりなんですが、まあ自由過ぎる。面白い。ゆるくも読めるし仕掛けを楽しむこともできる。でもまあ僕はゆるーく読むことをおすすめします。面白小説!
— 伊藤なむあひ (@write_jun) 2014, 6月 12